僕の人生が、これからどう展開するかはわからない。しかし、いざとなったら、自分で自分の始末をつける覚悟はしているつもりである。
話は飛ぶが、日本人大リーガーのパイオニアとして訪米し、数々の実績をあげて凱旋した野茂投手のような人もいれば、鳴り物入りの速球投手として訪米し、大した実績も出来ず、遂には日本にも帰れずアメリカで自殺した伊良部投手のような人もいる。
僕は今から、どんな人生を送るのだろう。今のところ生きているが、最悪の場合も覚悟している。しかし、コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲日本初演の実績だけは残る。僕は今でも、ハイフェッツを除いて、あの日本初演を超える演奏は無いと自分で思っている。
僕が死んでも、コルンゴルトの素晴らしさを日本で初めて発見したという業績は残る。日本初演まで至ったのだから、これはもう誰にも出来ない。
これからも、命がけで、生きて行きたい。