ボサノヴァ創始者の一人で、「神の声」と「神技のギターテクニック」を持っていて、「ボサノヴァの神様」と呼ばれるジョアン・ジルベルトだが、「奇人」としても知られ、ブラジルに行かない限り、生は聴けないと思っていたのだが、70歳を過ぎて3度も来日してくれて、僕は大阪公演を除く全ての公演を聴いて、空前絶後の経験をした。詳細はこちらでレポートしていますので、是非ご覧ください。
そのジョアン・ジルベルトが最も神がかっている初期の3枚のLPのCD化をめぐって裁判沙汰になり、それまで日本を含む各国から発売されていた「ジョアン・ジルベルトの伝説」というCDが有ったのだが(38トラックに初期録音の全てが入ったアルバムで、僕は各国すべてのCDを持っているが、ブラジル番だけが最も音が良く、他の各国盤は全て同じ音であった)、全て廃盤になり、中古盤にはとんでもないプレミアが付き、ジョアン・ジルベルトの初期録音をCDで買う事は、事実上不可能になっていた。
裁判がどうなったのかは知らないが、久しぶりにアマゾンで「ジョアン・ジルベルト」で検索すると、見た事も無い「João Gilberto THE LEGEND」という二枚組CDがヒットし「残り一枚」との事で、飛びつくようにカートに入れた。
CDが届き、見るとイギリス盤のようで、早速聴くと、3枚の初期LP全曲に加えて、以前の「Legendary João Gilberto」ではCD収録時間の関係で、テープ編集でメドレーになっていた「A Felicidade」と「O Nosso Amor」が別々にノーカットで入っているのも嬉しい。また、音質も、かつてないほど良好で、ようやく初期録音の全てを完璧なCDで楽しめるようになった事に、喜びもひとしおである。
ジャケット写真を公開したいのだが、新しいプリンタ複合機のスキャナが、どうも正常に動いてくれない。動くようになったら公開します。