こんな距離で「長距離」とは笑われるかもしれないが、半年ぶりに、手術後の定期検診のために、栃木県下野市の自治医大病院まで高速道路を使って行ってきた。
僕は、高速道路は、普通、走行車線を90キロから100キロで走り、追い越し車線に出る事は滅多に無いが、昔に比べると、高速道路で乱暴な運転をする人もずいぶん減って、みんな行儀がいい。交通事故死者が減るはずである。
まず、追い越し車線を延々と高速で走り続けると、まず覆面パトカーに捕まってしまう。殆どの車が、追い越したらすぐに走行車線に戻る。
高速道路の最も困るドライバーは、追い越し車線をのろのろと低速で走り続ける車(今日も見かけたが、トラックが多い。時速80キロで、追い越し車線を延々と走っている。最後の手段は追い越し車線に出てパッシングするしか無いと思われる)。建前上は、追い越し車線でも100キロを超えてはいけないのだが、事実上不可能だし、このようなドライバーは、大切なセオリーを忘れている。
「後ろに速い車がピタリと付いてきたら、たとえその車が速度違反であっても、道を譲らなければならない」。これを守らないと円滑な交通は成り立たないし、もし左車線で追い越すと、警察はこちらを捕まえるので、もう手におえない。本当に、「高速道路の困ったさん」である。
それにしても、警察が交通事故死者を減らす事に本気で取り組み始め、まず、飲酒運転の罰則強化(13点!)、もし累積点数が有ったら「一発免許取り消し」である。これで、悪質ドライバーが激減したと思われる。
また、くだらないネズミ取りのような速度取り締まりを行わず(全く無いかどうかはわからないが)、至る所に速度取り締まりカメラを設置し、事前に看板や速度警告板で知らせる事で、「速度違反を取り締まる」のでなく、「速度を出させない」ことに方針転換した事で、全体の速度が下がり、無謀な速度を出す人が減った事も、事故死者の減少につながったのだと思われる。
また、油断も隙も無いが、覆面パトカーによる地道な取り締まりに力を入れた事も、悪質ドライバーの駆逐につながっていると思われ、今日も一度だが覆面パトカーに捕まっている車を目撃した。何の違反だったのだろう。
まだまだ交通事故死者は減ったとはいえ、もっと少なくなって欲しい。警察の活躍に期待したい。
さて、下野の自治医大病院で手術を受けて、はや二年(詳細はこちらをご覧ください)。経過は至って良好。印象的だったのは、看護師さんたちの心のこもったお世話であった。本当に感謝しているのだが、中でも一人だけ名前を憶えている気立てのいい看護師さんがいて、その看護師さんに「ありがとう!」と書いた名刺を渡すために、退院以来二年ぶりに病棟に行った。
自己紹介の後、「今もいらっしゃるかはわかりませんが」、と前置きして尋ねたところ、「いるが、今日は夜勤明けでお休み」との事。「まだいる」というだけで嬉しくなり、その看護師さんに名刺を託し、「本当にありがとう」と言ったとたんに涙が出てきた。その看護師さんも、僕の事を覚えてくれていて、こんな事なら名刺を束で渡してくるべきだった。
懐かしい病棟に別れを告げ、帰途につき、安全運転。もう20年以上無事故無違反で、もちろんゴールド免許の優良運転者だから、つまらない違反や事故で、保険の等級や、ゴールド免許や優良運転者の称号をおじゃんにしたくない。
うちの実家は教習所で、社長だった死んだ父に、勝田市に有る安全運転中央研修所で、指導員になるための極めて厳しい研修を受けさせられ(高速コースで時速180キロを出した時はしびれたな)、実技試験(二種免許より難しい)もパスし、安全運転のテクニックと精神を叩き込まれているが、それでも「絶対に違反せず事故を起こさない」とは死んでも言えない。だから任意保険に入っているのだが、とにかく出来るだけの努力はしたい。
皆様も、くれぐれも安全運転で、愉しいドライブを楽しみましょう。
父が残した言葉。「最も愉快なドライビングテクニックは、安全運転です」。僕はこれを、父の遺言だと思っている。