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Channel: マエストロ時津英裕のブログ
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MIDI製作が遅々として進まない。

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とにかく、和声、アゴーギク、デュナーミク、アーティキュレーション、その他、僕が血のにじむ思いで身に着けた音楽表現の技法、秘伝、裏技など、これらは一部の才能を持った人間が師匠に教わって身に着け、秘伝として無意識のうちに出来る境地に達するのであるが、MIDIではこれを全てボリュームとスピードで指示しなければならず、「自分で弾く時は無意識で出来るのに」と思いながら、演奏を完成させるには、大変な手間を要する。楽譜を入力するだけでも大変な作業なのに、これを「音楽」として完成させるには、その数倍数十倍の手間を必要とする。僕が作ったMIDIは、ショパンのエチュードわずか4曲だが、その中には、今まで身に着けた全ての音楽的表現法を総動員している。内面的表現から外面的表現まで全てである。聴き手に詳しい理論まで理解してもらおうとは思っていない。しかし、これらの技を駆使しないと、聴き手を感動させる事が出来ないのである。聴き手は無意識のうちに音楽的表現に惹きこまれるが、それがどれ程の歴史と知恵と労力によって生み出されたものかは、わかってくれない。わかる人は限られるので、別にわかって欲しいとは思っていないし、感動さえしてくれれば僕としては満足なので、それでもいいが、音楽の深みを少しでも知りたい人は、音楽理論をはじめとした学問に手を染められることをお勧めする。これからも、少しずつ曲を増やしていくので、音楽表現の秘密を、少しでも感じてもらえれば、幸いである。次は、ショパンのワルツ集を考えているが、これは、音楽的にエチュードよりはるかに難しく、いつになるかわからない。

MIDI作品集


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