近代的なスタイルのチャイコフスキー「悲愴」と言えば、真っ先に思い浮かぶのがムラヴィンスキーの演奏。あんな完璧無比な演奏は二度と現れないかと思われていた(ちなみに古いスタイルの代表はメンゲルベルクとフルトヴェングラー)。1971年、カラヤン/ベルリン・フィルは絶頂期にあった。そんなカラヤンが、本気でムラヴィンスキーを超えようと録音したのがこの演奏。全盛期のカラヤン/ベルリン・フィルの面目躍如の演奏である。特に三楽章の迫力は凄い。今回SACD化され、音質が格段に良くなった。今日届いたのだが、改めて聴いて、全盛期のカラヤンの凄さを再認識した。4、5、6番のセットで6000円だが、これはお買い得である。特に「悲愴」が凄い。コンマスの席にシュヴァルベが座っているのだろう。大好きな4番2楽章の中間部も感動的。SACDハイブリッドだから、普通のCDプレーヤーでも再生できるが、特にSACDプレーヤーを持っている人は必聴である。
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カラヤンの「悲愴」1971年EMI盤SACD
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