いずれもかつて、僕に処方されていた最強の薬である。主成分は塩酸クロルプロマジン、ベゲタミンには更にフェノバルビタールという極めて危険な成分を含む。日本の権威、牛島先生の処方だから、当時の僕は、そのような精神状態にあったのだろう。何せ両親を自殺で失ったのだから、心の傷は深かった。しかし、これらの薬は副作用もきつい。両薬に含まれる塩酸クロルプロマジンの副作用により、僕は40代で白内障にかかり、両眼手術を受けた。また、ベゲタミンはふらつきを呼び、階段から落ちて危うく死ぬところだった。幸い足の骨折で済んだが、薬を止めると希死念慮などのうつ症状が出るので止められない。2006年のリサイタルで手が痙攣したのも、これらの薬が原因だった。しかし、ここに来て、心の傷がかなり回復し、このような強いメジャー・トランキライザーを止める事が出来た。体が軽い。痙攣も起きない。体調は間違いなく良い方向に向かっている。第二の人生出発、もう一花咲かせたい。
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