今日、慈恵医大病院の帰りに、鎮静剤が残っているので大事をとってタクシーを利用したのだが、最高裁判所の近くを通り、放送局の中継車や沢山の人たちが集まっているのを見て驚いた。
結局、副作用の説明に不備は無く、安易に処方する医師に問題が有るとして、患者側の敗訴が確定したが、何とも、人の命の重さを軽く見た判決に、疑問を感じる事を禁じ得ない。
しかし、無節操に薬を処方する医者には、僕も散々泣かされた。今は軽い薬が残るだけになったが、昔、強い薬を飲んでいた頃に、医者は、Uという強力な向精神薬を、朝昼晩一錠、寝る前に二錠飲むように指示を出して処方するのだが、こんな強い薬を一日中飲んでいては、まともな生活が出来ないので、先生に「飲めません」といくら言っても、先生は処方を続ける。当時は、この他にも最強の向精神薬であるBも処方されていた。
仕方なく、自分の判断で、寝る前以外は飲まないようにしていたが、当然、薬がどんどん貯まっていくわけで、先生に、「たくさん余っているのですが」と、いくら言っても、先生は、「飲んでください」と言って処方を続ける。
遂に致死量の薬が貯まり、先生に、「致死量貯まってるんですが」と言っても、先生は処方を続ける。病院名は書かないが、これを機に、僕は、この病院に別れを告げ、近所の小さな病院に移行したら、薬がどんどん減っていき、今は軽い薬が少し残るだけになった。
この薬、UとBに含まれる成分の副作用に、「非常に稀であるが、水晶体の混濁」というものが有り、僕は見事にこれに当たってしまい、40代の若さで白内障にかかり、手術を受けた。水晶体の代わりに入れる眼内レンズには、ピント調節機能が無く、読書やパソコンの操作では眼鏡が必要で、不便極まりない。
医者は薬を沢山処方した方が儲かるのだろうか。この医師は、絶対に許せない。
これは強い薬での話だが、軽い薬でも合わない事が有る。よく処方される抗不安剤のWを飲んだところ、せん妄状態になり、もう滅茶苦茶な心理状態で、沢山の人に迷惑をかけた。
また、これは怖いので成分名を書くが、カルバマゼピンという成分の薬を飲むと、絶対音感がずれてしまい、音楽を聴く事も弾く事も出来なくなる。これは本当に恐ろしい。
とにかく、薬の副作用は厄介で、イレッサでは800人以上が死んだらしいが、それでも患者側が敗訴するとは、世も末という気がする。