昨日の今日で、さすがに今夜の公演は中止になったようだが、昔の仕事を思い出した。
空き日の昼頃、某オーケストラから電話がかかってきた。「今、オーチャード・ホールで『蝶々夫人』をやっていて、今日が最終日なのだが、第二ヴァイオリンの首席奏者が急病で出られなくなってしまった。それで、今晩、弾いてくれないか?」
「蝶々夫人」は、第一ヴァイオリンを弾いた事は有る。また、有名なオペラなので、オペラマニアの僕としては、ほとんど曲は知っている。しかし...
「いくらなんでも、ぶっつけ本番で首席は無理だ」と断ったところ、「本番前に一回だけ『通し』をやる」との事で、引き受けた。
曲はよく知っているが、第二ヴァイオリンを弾くのは初めて。しかも首席。しかし、自我自賛になるが、本番は「完璧」だった。オーケストラのメンバーも驚いていた。
若かった頃の、懐かしい思い出である。