Quantcast
Channel: マエストロ時津英裕のブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 517

ピエール・アモイヤル先生との忘れ難い思い出

$
0
0

1988年、フランスのセミナーで首席を取った時、僕は当然、ハイフェッツの弟子であるピエール・アモイヤル先生のクラスを選択した。

アモイヤル先生には、コルンゴルトをはじめとする色々な曲を教わったのだが、先生によると、「日本人は、みんな小奇麗にうまく弾く。しかし、君のような感情表現をする人には初めて会った。日本に帰ったら、是非、先生になって、日本の子供たちに、君の感情表現を伝えて欲しい。これは君の義務なんだよ!」と言われた。

その上で、アモイヤル先生は、「教え方を教えてやる」と言って、後ろの椅子に座り、クラスの生徒のレッスンを、僕が行う事になった。

生徒に対して、僕が片言の英語でアドバイスをすると、アモイヤル先生が、「それはいいアドバイスだ」などと、「教え方」を教えてくれて、これは、もう僕の人生の「宝」である。

現在に至るまで、僕は、一部の例外を除いて、「教える」事を、行っていない。しかし、もう僕も50歳。技術的な峠は越えたと思う。教える仕事は無いものか。何とか仕事を探して、僕の、井手邦博先生、岸邉百百雄先生、江藤俊哉先生、ピエール・アモイヤル先生、ロナルド・パターソン先生、ジャン・ジャック・カントロフ先生に教わった、ヴァイオリン奏法の「極意」と「精神」を、後世に伝えていきたい。

出し惜しみするつもりは、全く有りませんので、私のサイトで、私の演奏に感銘を受けた人は、ご遠慮なくレッスンを依頼してください。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 517

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>